『「英国王のスピーチ」でアカデミー賞を受賞したトム・フーパー監督と、「博士と彼女のセオリー」でアカデミー賞の主演男優賞を手にしたエディ・レッドメインが、世界で初めて性別適合手術を受けたリリー・エルベの実話を描いたドラマ。
1926年、デンマーク。風景画家のアイナー・ベルナーは、肖像画家の妻ゲルダに頼まれて女性モデルの代役を務めたことをきっかけに、自身の内側に潜む女性の存在を意識する。それ以来「リリー」という名の女性として過ごす時間が増えていくアイナーは、心と身体が一致しない現実に葛藤する。』
まずは、絵が美しい。
1920年代のコペンハーゲン、パリなどの風景がとりたてて美しく、この映画を引き立てている。
それに加えて、画家である夫妻の描く風景画、肖像画も芸術的で、目を見張るものがある。
夫妻の住むアパートメントの一室、夫妻の着る衣服、すべてが計算された美しさをもっている。
ストーリーについてはジェンダーを精神的な病気としてとらえる時代背景をバックに、妻の苦悩、夫の苦悩 それぞれが上手に描かれているが、個人的には理解しえない部分もたくさんあった。
しかし、ゲイではなく、男として産まれたが精神的には女性だったという夫を持った妻側の立場から考えると、男女の愛情を乗り越えて、人間的な愛情へと変化していく感情は、わかる気がした。
様々な角度から視点を変えることにより、掘り下げる価値のある映画だ。
zzz
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