ワタシが初めてスーツケースを買ったのは、24.5歳の頃だった。
ムサビの校友会が主催する ヨーロッパを2ヶ月かけて廻る美術の旅 に参加するときだった。
海外旅行の初体験が2か月間という長期の旅行であったので、何をどう用意していいのかもわからずに、質屋さんで見つけた
中古品のスーツケースを数千円で買ったような記憶がある。
1ドルが220円くらいのときだった。
旅行費用は往復航空券+ホテル代+ヨーロッパ移動費で50万円くらいだった。
2ヶ月の費用なので、安いのであろうが、額面としてはワタシのそれまでの貯金は全部使いはたして払った。
食事代やおこずかいで20万円くらいもっていった。
当時、親はびっくりして、そんな贅沢な旅行なら全部自分のお金で行きなさい と言い、餞別の1万円もくれなかった。
それから、何回も海外旅行にでかけ、遊びまわった。
ステディだった彼氏、新婚旅行、オンナ友達、mysonや母 と数えれば何十回にもなる。
ずっとその中古のスーツケースを使い続けた。
そして数年前、ついに、
念願だったヴィトンのスーツケースを買った。
なぜかというと、最初に旅行したヨーロッパのホテルのTVで金髪の美女がホテルの窓からヴィトンのスーツケースを投げ、びくともしない というCMを何回も見たからだった。
やっぱスーツケースならヴィトンにかなうものはない という先入観をそのときに植え付けられた。
それから20年近く経っていたが、高額なので、なかなか買うことが出来なかった。
そのときには、ようやく生活も落ち着き、ヴィトンのスーツケースを買う余裕もできていた。
もちろんお金さえ出せば誰でも買うことはできるのだが、ワタシにとっては、まさに念願のスーツケースだった。
やっと、これを買うことが出来るくらいの生活になることができた という満足感があった。
高級ブランド品というものは、このように、待って待ってやっと買う というくらいが、ちょうどいいのかもしれない。
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