これは、シネギャラリーで観たが、DVDを借りて再度観てしまった。
錦戸亮くんと ともさかりえ の出演した おもしろい映画だ。
180年前から
木島安兵衛という錦戸くん扮するお侍が、現代にタイムスリップしてしまうところから始まる。
もちろん自分のことは
「拙者」といい、言葉の終わりには
「ござる」をつける。
「拙者 木島 安兵衛と申す。直参でござる。」といった具合である。
ともさかりえ扮するシングルマザーの母子のところに居候し始めるのだが、現代の忙しい世の中と、じっくりとした所作の江戸時代の武士とのギャップを、とてもコミカルに描いていて、ほほえましい。
そして、現代人が忘れてしまった大切なものを、教えてくれる。
ともさかりえの演技はいい。
子役出身としては、いい女優になった。
探究心旺盛な安兵衛は、やがてシングルマザーの家の主夫となり、パティシエの修行を始めてしまう。
ばつぐんの腕前となってしまい、主夫ができなくなり、ふたりの生活に亀裂が入りだす。
子育てに終われ、生活することで手一杯の彼女にとって、家事育児に手を抜かない江戸時代の安兵衛には、教えられることがたくさんあり、次第に愛も芽生えてくる。
時間が猛スピードで流れるのに必死になってついていこうとする現代人に対して、江戸時代の人の優雅さが対比されていて、おもしろい。
おきまりの通り、最後は悲しい別れとなるのだが、おもしろ悲しいちょっとした映画である。