台風の影響もあり、肌寒くなった陽気に背中をおされ、今日やっと、クロゼットにはいっていた夏服と、小屋裏収納にしまってあった冬服を交換した。
主婦の方ならおわかりになると思うが、これは結構タイヘンな仕事である。
ワタシは二人分だが、これが、家族四人分とかいったら、考えただけでも頭が痛くなるほどである。
大体の方がそうであると思うが、服をひとつ買ったら、ひとつ捨てるかといったら、それはない。
芸能人でもないかぎり、一日にそう何回も衣装換えはしない。
衣類の必要数は大人になればさほど変化しないということだ。
なのに、買って捨てなければ絶対数は増え続けるということになる。
そして、オトコとオンナの服の買い方はちょっと違う。
ウチの息子がそうだったが、高くても気に入った服しか買わないし、高いから1年に何回も買ったりしない。
でもワタシは違う。何枚も欲しい。同じ服を毎日着たくないので、安いものをたくさん買ってしまう。
「イロチ買い」もよくやる。
使わなくても「カワイイ」という価値観でよくモノを買う。
言い訳はこのくらいにするが、ということで、洋服は延々と増殖を繰り返す。
設計のヒヤリングでワタシは結構しつこく、しかもずうずうしくプライベートなことに立ち入って話をするが、洋服の数については、なかなか見せていただいたり、しつこく聞くことはできない。
なぜなら、ワタシが逆の立場だったら、困るからだ。
「タンス中身の入れ替え」をしなくてすむようにクロゼットをたくさん欲しいとよく言われるが、ここについては、問題は収納量ではなく、ご本人の意識レベルにある。
設計にすり替えられているが、実は違うところに問題がある。
バッグも女性はたくさんある。
靴もある。
使わないが、捨てないそれらはところせましと、居住空間を侵してくる。
「あ~ホント、ウチってしまうとこないんですよ~」
それと、読書好きな方!本はたくさん飾ってないですか?
一部を除き、何回も読む本なんてそうあるもんじゃないですよね!
ワタシも読書好きなんで飾りたい気持ちはよくわかります。
若い頃には本を買うお金もそうなくて、読む本がなくなり、聖書や辞書まで読んでいたことはあるが、ワタシは10年前の引越しですべての本を捨てたが、そう困らなかった。
なぜなら、読書好きであれば、次々と読みたい本が現れて、それを買ったり借りたりすればすむことだからだ。
そして、読書の軌跡は本で残す必要はなく、頭に残せばいいからだ。
でも、捨てて後悔しているものもある。
子供のものだ。
ランドセル
成績表
コンクールで高成績だった習字
七五三で着た小さくてかわいいスーツと靴
すぐやめちゃったサッカーで使ったシューズ
小学校で使った教科書やノート
何度でも手にとって慈しみ、思い出したいものばかりだった。
人それぞれ愛しているものが違うので、やっぱり設計士といえども理解できない、「思い出の品置き場」の存在はやはり否定できないのである。
だから、新築されるときにはよい機会なので、よ~く考えて取捨選択をお願いしま~す