家を建てる、または建替えるときには、人それぞれの様々な事情がある。
生涯で一番多くのお金を使うのが、土地購入+家の新築、次に生命(損害)保険と言われている。
他に、子供の学費もあるだろう。
終戦後に国策として、国民全員持ち家を推奨し住宅金融公庫ができた。
それまでは、ごくごく少数の大地主と大多数の間借り人やら小作農という比率であった。
経済成長をしてゆく日本人にとって、土地を持ち、自邸を建てることがとにかくやらねばならないことであった。
当時は、長男は代々の家督をつぐので、土地は受け継いだが、それ以外の次男三男は何もなしで自分で自ら獲得しなければならなかった。
ところが、最近では長男でも、新しく土地を買い家を建てることが当たり前となった。
だから、結婚したら、とにかく定年までに35年もしくは30年ローンを終えるために30代前半には遅くとも土地+家を建てる という使命感を夫婦が持つことになるのだ。
これが、最も多い事情である。
銀行でローンを組み、融資の承認を得なければいけないが、好きなだけ貸してくれるわけではない。
収入とか、勤め先とか、勤続年数とかのハードルをクリアしなければいけない。
月々の返済額が手取りの20%以内であることは融資の審査要綱でなくても大切なことだ。
返せなくなったら、元も子もない。
こういうご時世だから、ボーナス併用払いはなるべくしないほうがよい。
そういうふうに逆算して、全体の融資の額が決まってしまう。
家の値段は土地ほどの差はないので、値段に大きく差がでる土地選びには苦労する。
住みたい場所もあるだろうし、学校の関係や、実家との距離なども重要な要素であろう。
だから、まず、若いご夫婦は、土地探しから始めるのだ。
そして、土地が決まったら、次に家のことを続けて考えなければいけない。
銀行の住宅ローンは家を建てることが条件なので、土地だけのためにお金は貸してくれない。
家を同時に建てなければいけないのだ。
その数年間はもう挫折とか苦悩の連続だ。(おおげさだが・・)
いえいえ、おおげさとも言い切れないほど、大変さは皆味わっている。
でも、その間、夫婦の絆は深まる。
本当の意味での共同作業だし、意見を戦わせたり、譲歩しあったり、希望を胸にともにがんばるからだ。
大海原に漕ぎ出した小船にともに乗っている同志になる。
夫は仕事に精を出し、妻は節約に精進する。
だから、若い夫婦にとって、苦労して家を持つことは、本当に大事なことなのだ。
稼いだのは夫だが、貯めたり節約してローンを捻出するのは妻なのだ。
一心同体というわけだ。
少々、性格が不一致であっても、離婚などはできようもない。
試練が夫婦の絆となる。
こういうのが、人生だとも言える。
深いね。
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