女性建築士のブログ 普段どおりの毎日

archiasami.exblog.jp
ブログトップ

招かれざる客は同級生だった。

ワタシは自宅内の一室を事務所にしているので、日中 玄関の鍵は開いている。
ピンポーンと鳴れば、「どーぞー」と言って訪問者に家の中から大きな声で応答することになっている。

ある日のことだった。

ピンポーン

どーぞー

入ってきたのは年配の女性二人組だった。
日よけ帽をかぶり、最近では街であまり見かけなくなったような長さのスカートをはいていた。
そして、化粧っ気なしの素顔には、まんべんの笑みをうかべている。
そして、手には聖書が・・・

お~ヤバイ!と思ったがもう扉を開けてしまった。

急いで「すみませんー仕事中なんで・・」と言ってドアを閉めようと、彼女たちのひとりを見た。

お~な・なんと、中学の同級生じゃ~
「お~花子ちゃん(仮名)じゃない?」と思わずワタシは口にしてしまった。
一瞬、きょとんとした花子ちゃんは
「お~アサミちゃん!」
と言った。

なんだー知らずにここに来たんカイ!

「あのさー花子ちゃん!宗教、勧誘するときには、まず表札見ろヨ!」
とツッコミをいれてしまった。

「キャハハハごめーん」と言って、一気に同級会さながらの雰囲気になってしまった。

「何回も、ウチに来たことあるよねー花子ちゃん!」
さらに、ワタシは追撃した。

「そうそう、そんなことよりもねー神のねー話をねー」
花子ちゃんは、冷静だった。
あくまでも、神の話をワタシとしたいらしかった。

同級生とわかったので、ワタシもなんとか穏便にドアを閉めなければならない状況に追い込まれた。

そうそう じゃけんには、でけへんでー

なんたって、5年に1回の同級会だってあるし、6月には、恩師退職記念緊急同級会もある。

いやなヤツと思われたくなかったし、のたたりがあるどーなどと言われるのはもっとイヤだった。

「あ~それじぁー仕事中なんで、ゴメンね。」
と言ってドアを閉めようとしたときだった。
「あっ!ちょっと待って!私が聖書に興味を持ったのは、アサミちゃんのおかげなんだよー」

~~~」
驚愕のあまり、開いた口が塞がらなかった。

「アサミちゃん!中学のとき聖書読んでたでしょ。私はそのときに聖書のこと初めて知ったんだー」
ちょっくら、待ってくれやーと思った。

「あのさー水差すようで、悪いけどさーワタシ 歎異抄 も読んでたし、怪盗ルパン も読んでたし 週刊マーガレットも読んでたんで・・・」

「でもでも、待って~神のねー・・・」
彼女は本当に神さまの話をしたがっていた。

ごめん!
本当にごめん!

「仕事中だから、ドア閉めるねー」

涙と冷や汗にまみれて、ワタシは無常にも、バタンとドアを閉めた。

その閉める直前にドアの隙間から見えた、花子ちゃんの悲しそうな目は、中学生のときと、あまり変わっていなかったように 思えたのであった。



ホームページをご覧ください。



↓ここをクリックしてアーメン
にほんブログ村 住まいブログ 女性建築士へ
にほんブログ村
[PR]
by asaasa-archi | 2011-04-05 22:25 | 生活