女性建築士のブログ 普段どおりの毎日

archiasami.exblog.jp
ブログトップ

警察ブルース

昨年の夏休みmy sonがゲーセンで財布を失くした。

具体的に言えば、財布を横に置いてゲームをしていて、気がついたら財布がなかったという、日本では珍しいが、世界的に見ればしごくトーゼンの出来事だった。

財布の中身はそのときにはもうすでに800円くらいしかなかったが、
健康保険証
大学生証
銀行のキャッシュカード
高校の学生証(なんで持ってるんだ!)
など、失くしたら困るものばかりだった。

近くの交番に届けてはみたが、なしのつぶてだった。
が、今年3月になって、静岡中央署から電話がかかってきた。

「えーと、息子は東京の大学に行っていて、静岡にはいないんですが・・・ワタシが取りに行ってもいいでしょうか?」
「はい、おかあさんですね。息子さんの委任状があればいいですよ。」
親切にも委任状の書式を郵送してきてくれた。

みなさんもご存知のとおりワタシは3月17日に「右足膝の骨挫傷」となり、なかなか静岡中央署に行けなかった。
五月の連休中mysonは帰省したが、バカみたいに遊びほーけていたので、この機会も逃した。

で、またまた静岡中央署から手紙がきた。
6月で保管期間は終了します・・・と

お~保管期間終了ちゅーことは、捨てられるちゅーことだよなー

この事件以来mysonは財布を買わず(金がないので)ポケットじゃらじゃらをきめこんでいた。

仕方なくワタシは静岡中央署に行った。

初めて入ったが、建物は古く、まるで刑事ドラマにでてくるような感じだった。
遺失物を扱う会計課は2Fだった。
なにせ足がコンナだったので、エレベーターを使った。
階段がまだうまく歩けないからだった。

低い天井の廊下を歩くとつきあたりに受付があった。
先客がいた。
60歳代くらいの老夫婦だった。
暗く、悲壮感ただようその風情に、ドラマのワンシーンと錯覚するようだった。
妻は泣いていた。

係員  「それが、なくなったと気づいたのはいつですか?」
夫   「えーと3ヶ月前くらいでしょうか。」
係員  「そうですか・・・無くなったのはいつごろだと思ったのですか?」
妻(泣きながら)  「多分半年は経っていたと思うのです。」

なにが無くなったのだろう・・・
3ヶ月前に気づき、さらにその半年以上前からないと推測されるものって何だろう・・・
おー気になってきた・・・
大きいものか?
泣いているのだから大事なものだろー
でもお金ってことはないよなー
人でもないだろーし・・・

係員  「ちょっとお待ちくださいね。今確認してきますから」
おー何を確認するんだろー

夫  「・・・」
妻  「もう少し気をつけていればよかった・・・」(またもやすすり泣き)
夫  「大丈夫だ」

気になって、もうワタシの神経はそっちに集中していた。

「松浦さーん、どうぞ」
呼ばれてしまった・・・
「は・はい」と答えたが、おーもうちょっと待ってくれ、
ワタシはこの夫婦の落としたものが何なのか気になって仕方がない。

「ここにサインをして 云々・・・」

もう実際こんな財布はどーでもいい気持ちになっていた。
それより、あの夫婦が・・・と目で追った

係員がやってきて「じゃぁ、こちらにきてください。」と老夫婦に言っていた。
おー行ってしまうのか?
ここで解決してくれないか。
気になって仕方ないんだよーワタシは・・・

「マツウラさーん、こ・ここにサイン」
係員は無情にも喋り続けた。

「現金は35円ですね。おーキャッシュカード入ってますけど大丈夫でしたか?」
彼の口座に入っているお金はこの財布に入っている額とほぼ同じなんで・・・

「健康保険証がありますねー」
「ええ、でも無くしてすぐに有効期限がきれて、新しいものが市役所からきましたから・・・」

いつのまにか隣に技術屋さん風のサラリーマンが別の係員と話し始めた。
「これが無くなったことを信用してくれなくて・・・」
「そうですか?」
「ちょっと電話しますから・・・」
 「あー今警察なんですが、どうやってなくなったのか、わからないんですよ。あんなもの無くなるはずないんですがねー」

いったい無くしたものはなんなのか・・・

ドラマのような1時間であった。
[PR]
by asaasa-archi | 2010-06-11 22:36 | my son