女性建築士のブログ 普段どおりの毎日

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アルコーヴ

「和室の前にちょっとしたサンルームのような、小部屋がね、欲しいんだけどね。」
あ~ユニット式のアクリル貼りのサンルームかと思った。

「でもね、よく考えたら、玄関先なんで、既製品じゃなくて四角じゃぁなくてね、六角形の半分のような形のね・・・」
もしかしたら、アルコーヴのことかと思って、ちょっとしたスケッチを描いてみせた。
「あ、そうそうそんな感じのよ。でね、床はテラコッタタイルかなんかでね・・・」

友人の家はMホームの欧風のちょっと瀟洒な住宅だったので、アルコーヴもあり かと思った。
17年前にしては、オサレな作りだった。

アルコーヴは実はとても便利なのだ。
「ひさかたのいえ」にも使う。
アンティーク型のFFストーブの置き場として使う。
出っ張っているんで、固定式ストーブ置き場としては最適である。
もちろん床はテラコッタタイルで、腰壁もレンガを張る。

彼女は、単純にちょっとしたプラスアルファーの空間として、使いたいのだが、やっぱり、腰壁はレンガがいいと言った。
もちろん空間的な実用的使い方もありなのだが、一見余分にもみえるこういう空間が部屋をとても、贅沢にする効果を持っている。

なにかわからないんだけども、ちょっとオシャレな場所があるだけで、気持ちにも家にも余裕がでる。
そこに使われているテクスチャーがレンガや、石など高価なものであるほど、その効果は増す。

このように、人間には感性というものがあって、理論で裏づけするような専門家ではなくとも、なにかいい みたいなこういう感覚が大事なのである。
雑誌でちょっと目に留まっても、なにかいい というような感覚である。

そしてワタシがちょっとえらそうに、こういう理由でワタシもいいと思いますよ と言う
お~さすが専門家ですね と褒めてくれたりするが、勘違いしてはいけない。
さすがなのは、感覚を感じ取るお客様の感性なのである。

だからワタシの仕事はその感性を形にすることなのである。
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by asaasa-archi | 2010-04-04 23:40 | お仕事