ホリエモンが何気におもしろい とブログで言ってたので、封切日に観てみた。
ホントに手に汗握るゲームの連続で2時間があっという間に終わった。
コンセプトはものすごくシンプルだ。
ゲームがストーリーの主流となっているので、必然的に「勝つこと」を目的に物語は進む。
人生の負け組、勝ち組とオーバーラップさせて、なおかつ脇を固める俳優陣に実力派をそろえているので、内容としては、かなり見ごたえがある。
ハリウッド映画のようにすごいカーチェイスやら、派手なCGはないが、本質がゲームなので、内面的な人の気持ちの葛藤の描き方に迫力がある。
全財産をかけていどむ競馬を観戦しているような気持ちになってくる。
なので観終わった後は多少の疲労感を感じた。
生き馬の目を抜くようにしてのし上がってきたホリエモンには、過去の自分の軌跡をみているようで、たまらない快感なのであろうと思った。
実際に「勝ち組」と呼ばれる人々がはたして、こんなギャンブル的生き方をしているのかどうかは、わからないが、「現実の試練に打ち勝つためにどれだけ努力しているのか」、と映画の中のせりふで問われると、少々ビクッとするのかもしれない。
昔は「勧善懲悪」の世界を映画は描いてきたが、この映画では勝ちを勧め、負けを戒める「歓勝懲負」の世界を見事に描ききっていた。
ひとつの教訓ではあるが、「この考えたかが人生のすべてだと思うのはとても危険なこと」であることも同時に読み取れたことは、おもしろい。